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滋賀県との検討会を開催

 

 620()午前10時より びわ湖大津館(大津市)に滋賀県生活衛生課を招き、以下【1】〜【4】の議題について「令和4年度 理容業に係る諸問題に関する検討会」を開催しました。

 

会場 びわ湖大津館(大津市)

滋賀県 健康医療福祉部生活衛生課

主任技師 川副 千晶 様を迎えて


 

【1】令和4年度 新型コロナウイルス「オミクロン株 XE系統等変異株」対応

  全国衛生順守運動に伴う衛生消毒講習会の詳細について

 新型コロナウイルス感染症の滋賀県の感染状況が落ち着いていること、政府発表の基本的対処方針(令和4年5月23日改訂)に則した感染対策のうえ、令和4年9月5日(月)滋賀県の後援のもと各地域の保健所(中核市の大津市保健所含む)より講師を派遣いただき開催します。

 

【2】新型コロナウイルス感染症 組合員感染例検証と今後の対策

 令和4年2月~4月に理容組合が把握している組合員の感染例(濃厚接触者含む)を検証することで、コロナ禍を通しさまざまな情報によって翻弄(ほんろう)された理容業が置かれている現状を理解いただき、理容組合加盟店の不安を少しでも取り除き正しい対処・対策ができるよう滋賀県と密に情報交換することを要望しました。

 特に濃厚接触者の認定基準について、厚生労働省の方針に基づき、オミクロン株の感染が主流の間は、

 

  * 保健所による濃厚接触者の特定は行わないこと

  * 必要に応じて濃厚接触が疑われる接触機会があった場合は

   患者本人から対象の方へ連絡をお願いしていること

  * 濃厚接触が疑われる方ご自身での検査をお願いすること

 

としています。

 濃厚接触者の定義、疑いがある時の検査受検についてなどは以下の滋賀県ホームページを参照してください。

(参照:滋賀県ホームページ2022年3月28日発表

 

【3】訪問理美容の現場における「美容師の顔そり」提供に関する行政指導について

 令和4年5月4日(水)の京都新聞朝刊が報じた、「京都府が施設を持たない訪問理美容派遣業者に行政指導を行った」という記事により、

 

  ① 滋賀県内の出張専門業者の無資格者の顔そりの実情と指導について

  ② 介護職員による顔そりの実情と施術可否

  ③ 訪問施術を受ける施設等への通達、指導要領

      (資格チェック方法と責任の所在、罰則規定)

  ④ 病院での入院患者に対する顔剃りの実情と指導について

 

以上4点を検討課題としました。

 

 理容師法では「理容の業は理容師免許を持った理容師が、都道府県知事の許可した理容所内で行うこととする」という大前提のもと、守るべき資格と衛生基準があり、それをチェックする管轄保健所職員の立入検査体制と、さらにそれを違反した場合の行政指導や行政処分(罰則規定)までが厳格に定められています。また、出張理容とは、政令(滋賀県)が定める「やむを得ない理由」で理容所に来ることが困難な方に対して行うもので、理容所内で行う場合と同等の基準があります。以上により、出張理容を行うのは、理容所施設に登録された理容師(従事者の届出がされた理容師)が行うことが望ましいとした上で、

 

 施設を持たない出張専業理容師(美容師)が出張理容(美容)を行う場合、無免許者による施術排除のため、依頼する側の社会福祉施設などに以下の点を継続的に啓発していただく、

 

・積極的に資格をチェックすること

・カミソリによる顔そりは多くの危険を伴うこと

 

 また、介護施設での介護職員、病院施設での看護師・看護助手による、入所者・入院患者に対する身体整容を目的としたカミソリによる顔そりも長年にわたり常態化しているため、

 

・施設に対し危険な行為であることを継続的に啓発すること

・どうしても髭を整えたい場合は機械式シェーバーを被介護者側(家族など)に

 準備してもらうこと

 

を行政から発出していただくことを提案しました。

 

 訪問理美容師の派遣を専業に行う業者に対しては、既存の理容師美容師法の適用は難しいですが、

 

今後のニーズの拡大によって矛盾点も大きくなる ⇨ 事故発生の可能性も大きくなる

 

ことは理解いただけたと思います。

 一番の被害者(弱者)は、無資格者に施術される被介護者や入院患者さんであることを訴え、あわせてカミソリによる顔そりは理容師だけが行えることも確認しました。

 

【4】その他 「衛生管理自主点検票」点検項目変更及び回収、点検状況報告

 これまで取り組んできた衛生管理自主点検と回収、集計、滋賀県への報告を今後も継続します。点検項目は滋賀県から指導いただいております。